別居中、配偶者の一方が夫婦共有財産である自宅に居住していても、他方配偶者には居住利益相当額の不当利得返還義務はないとされたケース

 

 別居中、配偶者の一方が夫婦共有財産である他方配偶者名義ないし夫婦共有名義の不動産に住み続けることがあります。

 

 このような場合、居住していない側の配偶者からの明渡請求は権利濫用等として否定される場合があり、離婚が成立するまでの間、居住していない側の配偶者が物件そのものの明け渡しを求めることは必ずしも容易ではありません。

 

 そのため、このようなケースにおいて、非居住者側の配偶者が、居住者に対して夫婦共有財産に対する使用利益相当額の不当利得を主張して支払いを求める場合がありますが、今回は、このような権利は認められないとした裁判例を一つご紹介します。

 

東京地裁令和4年1月17日判決

 

 このケースは、非居住者側の配偶者が居住者である他方配偶者に対して不当利得返還請求をするような典型的なケースではなく、婚姻費用について合意したがその支払いを一部しなかった非居住者側配偶者が、相殺によって自己の支払義務を減らす目的で居住利益相当の不当利得返還請求権の存在を主張したものですが、裁判所は以下のように述べてこの主張を排斥しました。

 

東京地裁令和4年1月17日判決

「夫婦共有財産については、その夫婦の婚姻関係が破綻して離婚に至った場合、実質的な夫婦共有財産を含めた財産の共有関係を清算するため、財産分与が予定されていることを考慮すると、婚姻中の夫婦の一方は、夫婦共有財産について、その清算をするに際して当事者間で協議がされるなど、具体的な権利内容が形成されない限り、相手方に主張することのできる具体的な権利を有しているものではないと解すべきである。

 

→一方の配偶者が自宅不動産の建物の共有持分2分の1を有しているとしても、他方配偶者は自宅不動産に居住することによって利益を不当に利得したとはいえないと判示して不当利得返還義務を否定。

 

居住利益については、婚姻費用において考慮してもらえる可能性がある

 

 上記判決は、夫婦共有財産については協議等によって内容が形成されない限り相手に主張できる具体的権利はないとして夫婦共有財産である預金の引出について不当利得返還請求を否定した裁判例(東京地裁平成27年12月25日判決)と同様の枠組みによって判断しています。

 

 今回ご紹介した裁判例は下級審の裁判例ではありますが、夫婦共有財産については協議等によって具体的権利が形成されない限り、相手に対して直接返還請求できないとした裁判例が複数存在することからすると、このような形で相手に対して金銭の請求することは容易ではないものと思われます。

 

 もっとも、一方の配偶者が夫婦共有財産である自宅、特に相手方が住宅ローンを負担している自宅に住み続けている場合には、一定の限度ではあるものの、婚姻費用の計算の場面において減額事由として考慮してもらえる可能性がありますので、このようなケースでは居住利益を直接請求するというやり方よりも、婚姻費用の計算の中で考慮してもらう方向で争う方が有効ではないかと思われます。

 

弁護士 平本丈之亮

 

2022年5月30日 | カテゴリー : 離婚, 離婚一般 | 投稿者 : 川上・吉江法律事務所

別居中、配偶者が所有する家から締め出されてしまった場合、対抗手段はあるか?

 

 夫婦関係が悪化して夫婦の一方が自宅を出て別居に至ることは良くありますが、この場合、残された配偶者や子どもが、出て行った配偶者が所有する建物にそのまま住み続けるパターンがあります(例 夫が出て行き、妻子が夫名義の家に住む)。

 

 このような場合、自分名義の家に配偶者が住み続けている状況に業を煮やした配偶者が無理やり荷物を搬出したり鍵を変えて相手を締め出すというケースが存在します。

 

 そこで、今回は、このようなケースにおいて、追い出された配偶者には自宅に戻るために何らかの対抗手段をとれるのかについてお話しします。

 

占有訴権

 

 ある物(不動産を含む。)を事実上支配(占有)している者は、法的に一定の保護が与えられているため(占有権)、他者から占有を奪われたり妨害された場合、占有権に基づいて妨害行為の排除等を裁判所に求めることができます(このような権利を占有訴権といいます)。

 

 通常、建物所有者の配偶者はその不動産について独立の占有をもたない(所有者である配偶者の占有補助者にすぎない)と考えられているため、今回のような夫婦間の締め出しのケースにおいて、締め出された側が訴えを起こすことができるかは一応問題となりますが、以下のように既に夫婦が別居状態である場合、居住する側の配偶者に独立の占有権を認め、妨害行為に対する排除等を命じた裁判例があります。

 

東京地裁令和元年9月13日判決

【事案の概要】

 被告は、被告名義の自宅を出て他の場所で寝泊まりするようになったが、配偶者である原告とその子どもは引き続きその建物で生活していた。ところが、被告は、原告が海外旅行で不在にしていた際、子どもが留守番をしていた建物を訪れて玄関の鍵を取り換え、建物内にあった原告の家財道具や衣類などを外部に搬出して原告と子どもが建物内に立ち入ることができないようにしたため、原告が妨害の停止や損害賠償などを求めた。

 

【裁判所の指摘した事情(要旨)】

①原告は、本件建物を購入した後、被告から追い出されるまでの間、本件建物に居住していた。

 

②原告と被告の子どもも、高校から大学にかけて留学していた期間以外は本件建物に居住していた。

 

③被告は、自分の衣類や身の回りのものを持ち出して本件建物を出て、本件建物にはたまに立ち寄ることがあった程度であった。

 

④被告は,原告が海外旅行中に本件建物を訪れ、留守番をしていた子どもを外出させた上で、同行させた業者に原告と子どもの衣類や荷物等を事前に準備していたウィークリーマンションや貸倉庫に搬出させ、本件建物の玄関の鍵を取り換えた。

 

→裁判所は、上記のような事情から、原告が自ら独立して本件建物を管理・支配(=占有)していたことは明らかであり、被告は実力をもって原告の占有を排除したものといえるため、被告は原告の占有権を違法に侵害したものと判断し、被告に対し、原告や原告が許諾する者が本件建物を使用することに対する妨害行為の禁止、被告が玄関入口に設置した施錠設備の撤去、妨害行為によって生じた損害の賠償(引越費用・賃料・家電購入費・慰謝料)、施錠設備が撤去されるまで1ヶ月あたり約25万円の賠償、をそれぞれ認めた。

 

自発的に出て行った場合は占有権を放棄したとされる可能性がある

 

 以上のように、別居中の配偶者が他方配偶者を一方的に自分名義の家から締め出した場合には、締め出された側は訴えによって妨害の排除や損害賠償を求めることができる可能性があります。

 

 もっとも、このような訴えが可能なのは、上記裁判例のように意思に反して締め出されたことが明らかなケースであり、何らかの事情によって自発的に出て行ったり、あるいは締め出された後、これを追認するような行動をとってしまうと、その時点で占有権を放棄したと判断される危険があります(下記裁判例参照)。

 

 そのため、少なくとも離婚するまではそこに住み続けたいと望む場合には、たとえ別居中の配偶者に自宅から出て行くように言われたとしてもその要求には応じず、妨害行為がひどい場合はこちらから裁判で妨害停止を求めることも選択肢に入ります。

 

東京地裁令和4年1月19日判決

【事案の概要】

 離婚の協議の過程で原告が自宅を出て行き、その後、自宅の鍵を交換した被告に対し、原告が自宅の引き渡しや損害賠償の請求を求めたもの。

 

【裁判所が指摘した事情(要旨)】

①原告が子どもと一緒に建物を訪れて被告に離婚届を書かせ、その後、身の回りの荷物のみではあるものの荷物を持って子どもとともに本件建物を去り,ホテルに宿泊した。

 

②原告は、被告に離婚の意思を明確に示すLINEを送信し、他方で、LINEの内容や言動が本心とは異なっていて実際には離婚をする気はなく、自宅に戻って被告と婚姻生活を今後も続けたいと考えていることなどは告げていなかった。

 

③原告は、本件建物の鍵が交換されて中に入れなくなった後も、本件建物での被告との共同生活を再開したいということを明確に申し入れることはなかった。

 

④原告が被告とのやりとりにおいて、離婚の意思はもっており離婚届も記入するが、提出時期は自ら決めるといった発言を繰り返していた。

 

⑤原告は、被告代理人と話すようになってから、生活に窮しており本件建物に戻りたい、離婚したくないという発言をしているが、他方で離婚の話は真意ではなかったといった発言がされたとは認められない。

 

→原告は①の時点で確定的に本件建物の占有を放棄したものというべきであると判断し、請求棄却。

 

※原告は、建物内に原告の荷物があるため、これが占有継続の根拠であるとも主張したようですが、裁判所は「離婚紛争となっていることからすると、本件建物に原告が置いている荷物については、原告が本件建物の占有権を有していないとしても、これを被告において勝手に処分等してはならないことは当然であるが、これら荷物があるからといって占有が継続しているとみることはできない」と指摘して排斥しています。

 

 離婚協議の過程では、夫婦関係の悪化によって様々な問題が生じ、一方配偶者が不当な対応をすることもまま見られます。

 

 このような場合、当事者は一層、感情的になり、その後の離婚協議が難航したり、新たな紛争が発生してしまう可能性があり、今回ご紹介したようなケースはまさにそうした一例といえます。

 

 離婚については方法を一つ間違えると紛争が大きく拡大する可能性がありますので、何らかの具体的なアクションをとる前には、弁護士に相談しアドバイスを受けることをお勧めします。

 

弁護士 平本丈之亮

 

2022年5月26日 | カテゴリー : 離婚, 離婚一般 | 投稿者 : 川上・吉江法律事務所

協議か、それとも調停か?~離婚の進め方に迷ったら~

 

 離婚手続には、大きく分けて、①協議離婚、②調停離婚、③裁判離婚があります(そのほかにも審判離婚がありますが、他に比べてマイナーなため割愛します)。

 

 このうち裁判離婚は、協議も調停もダメという場合の最後の手段ですが、実際に裁判まで行く方は離婚全体でみれば少なく、多くの方は協議離婚か、それがダメでも調停離婚までで解決しています。

 

 ところで、具体的にこれから離婚の話し合いに入るという段階において、まずは協議離婚で進めるのが良いのか、それとも最初から離婚調停で進めるのが良いのかはなかなか悩ましい問題です。

 

まずは協議離婚から

 

 もっとも、当職が協議離婚と離婚調停のどちらにするか悩んでいるというご相談を受けた場合、概ね以下のような条件をみたすのであれば、まずは協議離婚での解決を目指し、うまくいかなかったら調停を起こしてはどうですかとお伝えします。

 

 

 ①離婚自体について争いがない

 

 ②親権に争いがない

 

 ③面会交流についても深刻な争いがない

 

 ③DVによる身の危険がない

 

 

 以上のような条件をみたす場合、協議すべき内容は慰謝料や財産分与、養育費などの金銭面の問題や、子どもの面会交流の頻度等にとどまることが多くなりますが、このようなケースであれば調停をせずとも、当事者の話し合いによる早期解決が相応に見込めるためです。

 

 ただし、当事者の協議で離婚するといっても、財産分与などの金銭の支払いを約束したり養育費の定めをするような場合には、相手の不払いへの対策あるいは離婚後の追加請求等のトラブル防止のため、最低でも離婚協議書は作成するようにし、できれば、さらにそれを公正証書にしておくことがお勧めです。

 

 また、「協議によって解決できそう」という見通しはあくまで協議に入る前の想像によるものでしかなく、実際に協議に入った途端、配偶者の態度が急変するということは残念ながらありますので、無駄な時間を極力省くためには、どの時点で打ち切るべきかを常に考えながら協議を進める必要があります。

 

離婚調停が望ましいケース

 

 他方で、以下のような場合には協議では良い結果が得られる可能性が低いことから、最初から離婚調停を起こすことも検討した方が良いと思います。

 

 

 ①相手が離婚を明確に拒否している

 

 ②親権や面会交流について深刻な争いがある

 

 ③DV事案

 

 ④金銭面で支払いを拒否する態度を明確にしている

 

 ⑤離婚の可否・条件について態度がコロコロ変わる

 

 

 上記のようなケースはおよそ当事者間の協議で折り合いがつかず、協議にかけた時間が無駄になる可能性が高いため、訴訟提起も見据えたうえで早期に公の手続で進めることが望ましいと思います(特に③のケースは、単なる時間のロスだけではなく危害防止のため裁判所を関与させる必要が高いケースです)。

 

 また、一方配偶者が協議の段階では強気であっても、いざ調停に移行すると相手の離婚意思が堅いことを悟って諦めたり、調停委員の説得で態度が軟化するケースも一定程度ありますので、その観点からも、上記のようなケースでは早期の離婚調停を検討してよいと思います。

 

どちらも一長一短がある

 

 協議離婚の方が解決スピードや手間の点で離婚調停よりも優れていますが、他方、協議には終わりがないことや、当事者での話し合いであるためについつい感情的になりがちであり、かえって問題がこじれてしまう可能性がある、といった弱点もあります。

 

 この点、離婚調停は、たとえ不成立に終わっても裁判手続に進むことができるようになることや、間に調停委員を挟むことで、直接協議する場合に比べて冷静に話を進めることができることなど、協議離婚にはない独自の強みもあります。

 

 協議離婚で進めるのがいいのか、それとも離婚調停で進めるのがいいのかは、結局のところ夫婦の事情によって異なり、どちらがいいとは一概に決めることはできませんので、どうしても迷うときは専門家のアドバイスを受けることをお勧めします。

 

弁護士 平本丈之亮

 

夫婦の共有名義の不動産について共有物分割請求することの可否

 

 結婚して自宅を購入するときに、夫婦どちらかの単独名義にせず、共有名義にすることがあります。

 

 そのような共有不動産は、離婚の際には財産分与の問題として解決されることが多いと思いますが、そのような方法ではなく、離婚前に一方の当事者が「共有物分割請求」をし、自宅の売却や持分の買い取りを求めるケースがあります。

 

 今回は、そのような共有物分割請求が果たして認められるのか、ということをテーマにお話しします。

 

法律上、禁止する規定はないが、権利濫用として認められないことがある

 民法上、共有物については、共有状態を解消するために共有物分割請求をすることが認められており、夫婦の共有名義の不動産であることを理由として共有物分割請求を禁止する規定はありません。

 

 しかしながら、以下の高裁判決が判示するように、夫婦の共有名義の不動産に関する共有物分割請求は権利の濫用として認められないことがあります。

 

大阪高裁平成17年6月9日判決

「民法二五六条の規定する共有物分割請求権は、各共有者に目的物を自由に支配させ、その経済的効用を十分に発揮させるため、近代市民社会における原則的所有形態である単独所有への移行を可能にするものであり、共有の本質的属性として、持分権の処分の自由とともに、十分尊重に値する財産上の権利である(最高裁判所大法廷昭和六二年四月二二日判決・民集四一巻三号四〇八頁参照)。
 しかし、各共有者の分割の自由を貫徹させることが当該共有関係の目的、性質等に照らして著しく不合理であり、分割請求権の行使が権利の濫用に当たると認めるべき場合があることはいうまでもない。」

 

東京高裁平成26年8月21日判決

「民法258条に基づく共有者の他の共有者に対する共有物分割権の行使が権利の濫用に当たるか否かは、当該共有関係の目的、性質、当該共有者間の身分関係及び権利義務関係等を考察した上、共有物分割権の行使が実現されることによって行使者が受ける利益と行使される者が受ける不利益等の客観的事情のほか、共有物分割を求める者の意図とこれを拒む者の意図等の主観的事情をも考慮して判断するのが相当であり(最高裁判所平成7年3月28日第三小法廷判決・裁判集民事174号903頁参照)、これらの諸事情を総合考慮して、その共有物分割権の行使の実現が著しく不合理であり、行使される者にとって甚だ酷であると認められる場合には権利濫用として許されないと解するのが相当である。」

 

どのような事情があれば権利の濫用になるのか?

 では、具体的にどのような事情があれば共有物分割請求が権利の濫用になるのか、という点ですが、東京高裁の枠組みによれば、最終的には「共有物分割権の行使の実現が著しく不合理であり、行使される者にとって甚だ酷であると認められる場合」には権利濫用になることになります。

 

 そして、そのような場合に当たるかどうかは、①分割請求している側が得る利益、②分割請求された側が共有物分割によって被る不利益、といった客観的事情と、③分割請求する側の目的・意図、④請求を拒む側の意図、といった主観的事情を考慮して判断することになります。

 

 以下では、この点が問題になった過去の裁判例において裁判所が指摘した事情と結論についてご紹介したいと思います(すべての事情を網羅できていない可能性もありますが、その点はご容赦ください)。

 

大阪高裁平成17年6月9日判決(権利濫用)

①夫が病気になり、余命を考慮して負債を整理するために共有物分割請求をしたという事情があるが、どうしても不動産を早期に売却しなければならない理由は認められないこと

 

②建物には60歳を超える妻が精神疾患の子どもと同居しており、共有物分割請求が認められた場合には経済的に苦境に陥ることになること

 

③夫が妻と子どもを置き去りにするような形で別居し、病気のために減少傾向があるとはいえ、いまだ相当額の収入があるにもかかわらず婚姻費用の分担もほとんどせず、婚姻費用の調停が成立した後もわずか月3万円の支払いしかしていないこと

 

→夫からの請求を権利濫用にあたるとして棄却

 

東京高裁平成26年8月21日判決(権利濫用)

①夫が建物から転居して別居を開始し、妻を相手方とする離婚調停手続と平行して共有物分割請求と建物の明渡しの請求をするに至ったが、妻はこれによる心痛によって精神疾患に罹患して現在通院せざるを得ない負担を負っていること

 

②妻は、過重労働をしながら子らと3人で建物に居住することによって、ようやく現在の家計を維持している状況にあること

 

③夫は妻との間で、子らが27歳に達するまで妻が無償で建物に居住することを合意していたこと

 

④既に成立した婚姻費用分担調停における調停条項において、妻が建物に無償で居住することを前提として夫が支払う婚姻費用分担額が定められ、夫が建物の住宅ローン及び水道光熱費等を引き続き負担することを確認する合意がされていること(おそらく、妻の居住利益分を何らかの形で差し引く内容だったことが窺われます)

 

⑤夫による共有物分割請求と建物の明渡しの請求は③④の各合意と相反し、これを覆すものであること

 

⑥妻との離婚協議が整わないまま夫の共有分割請求と明渡しの請求が実現され、妻が子らとともに退去を余儀なくされるとすれば、妻子らの生活環境を根本から覆し、現在の家計の維持が困難となること

 

⑦他方、夫は現在もその生活状況に格段の支障はなく、共有物分割請求を実現しないと生活が困窮することは認めることができないこと

 

⑧夫は有責配偶者であること

 

→夫からの請求を権利濫用として棄却

 

東京地裁平成27年7月2日判決(権利濫用ではない)

①共有物分割請求をした妻は現在無職であり、17万円程度の賃料収入がある一方で、建物にかかる税金等の費用として年間約100万円をすべて負担していること

 

②敷地は妻が所有し、建物の持分は妻が5分の4を保有し、夫の持分5分の1も実質的には妻の父親が負担したものであること

 

③妻は夫に対して離婚訴訟を提起し、離婚事由も皆無とはいえないこと(夫は不貞行為を否定しているが、特定の女性と車で一泊するような関係について合理的な説明をしておらず、仕事を頼んでいる女性といいつつ腕を組んでいるような写真があること)

 

④夫には近隣には家族が居住しており、一時的にではあっても家族の元に居住することは可能であると考えられること

 

⑤夫が経営する会社は共有建物を事務所としているが、必ずしも事務所としてその建物が必要不可欠とまではいえず、事務所を移転したとしても直ちに信頼が失われたりするわけではないこと

 

→妻からの共有物分割請求は権利濫用に当たらないとして請求認容

 

東京地裁平成29年12月6日判決(権利濫用)

①不動産の処理が財産分与手続に委ねられた場合には、現在の居住状況や不動産の取得に関する当事者の意向等に照らして妻が単独取得することとなる可能性があること

 

②他方、これを共有物分割手続で処理したときは、資力に乏しいと思われる妻が単独取得する余地はなく、共有物分割手続は妻による不動産の単独取得の可能性を奪うこととなり、実家に近くその建物を家族生活の本拠としていた妻にとって酷な結果となること

 

③他方、夫は共有状態を続けることにより借入金の分割払を余儀なくされ、公租公課も負担し続ければならない経済的不利益を受けることがあるが、少なくとも妻から別件の離婚訴訟を提起される前の時点では、妻が夫の住宅ローン債務を負担することを条件に妻が単独取得することを自ら提案し、妻もこれを承諾していたこと

 

④③からすると、夫の被る経済的不利益も、妻による債務引受又は履行引受によって容易に回避し得る程度のものにとどまること

 

⑤別件の離婚訴訟における財産分与手続に相応の期間を要することを考慮しても、その間に生ずる夫の経済的不利益は事後的に金銭的な調整がされることとなるから、不動産のみの帰すうを先に決するために共有物分割手続によるべき必要性は必ずしも高いとはいえないこと

 

⑥むしろ、本件不動産の帰すうを財産分与手続に委ねた方が、夫婦共有財産の清算のみならず、過去の婚姻費用や離婚後の扶養のための給付も含めて分与額・方法を定めることができ、妻のみならず夫にとっても、夫婦間の権利義務関係を総合的に解決し得るという意味では利点があること

 

⑦妻には不貞という有責性が認められるが、夫にも暴力等の有責性が認められる可能性があり、婚姻関係が破綻した原因は夫婦双方にあったと評価される余地があることから、妻からの別件の離婚訴訟で離婚が認められ、財産分与手続が進む可能性があること

 

→夫の請求は権利濫用として棄却

 

東京地裁平成30年2月14日判決(権利濫用ではない)

 妻(原告)から夫(被告)に対する共有物分割請求について、「原告と被告との婚姻関係が既に破綻しているとの離婚訴訟の第一審判決がされていること」を理由に共有物分割請求は権利濫用ではないとして請求を認容(ただし、他の争点に関する判断において、夫との関係が原因で妻がうつ病に罹患したことが認定されており、そのような事情が判断に影響している可能性がある)。

 

 過去の裁判例をみていくと、請求された側が生活の本拠を失うケースであったりそもそもの経済的基盤が弱いケースでは権利濫用として共有物分割請求が認められていませんが、請求された側が生活の本拠を失う可能性がある場合でも、被請求者側に有責性があったり請求者側の負担が重い場合には認められるなど、裁判所は幅広い事情を考慮していることがわかります。

 

 このように、夫婦共有財産の共有物分割請求が認められるかどうかはケースバイケースであり結果の見通しをつけにくい特徴がありますので、事案によっては無理をせずに財産分与の段階で解決するのが良い場合もあり得ます(先行する共有物分割請求が権利濫用として排斥された場合、その裁判で認定された事実が離婚手続で不利益に働く可能性もあります)。

 

 いずれにせよ、夫婦共有不動産に対する共有物分割請求については、離婚や財産分与との関係も絡み複雑な問題ですので、この点が問題になる場合には弁護士への相談や依頼をご検討いただければと思います。

 

 

弁護士 平本丈之亮

 

2021年5月29日 | カテゴリー : 離婚, 離婚一般 | 投稿者 : 川上・吉江法律事務所

別居中の自宅退去の要求は認められるのか?

 

 夫婦関係が悪化して別居するパターンの一つとして、家の持ち主の方が出ていき、他方配偶者がそのまま自宅に残るケースがあります。

 

 このような形で別居が始まった場合、その後に離婚協議がスムーズに進めば良いのですが、そうならずに関係がさらに悪くなり、家を出た持主側が他方の配偶者に対して建物の明け渡しや使用利益の請求をすることがあります。

 

 今回は、このような請求が果たして認められるのかがテーマです。

 

離婚前の請求は認められない可能性がある

 本来、建物の所有者は誰を住まわせるかについて自由に決めることができますので、夫婦の片方が自分の家に住み続けている場合には明け渡しの請求が認められそうです。

 

 しかし、理由は様々ですが、過去の事例では離婚前の段階で夫婦の一方から他方に対する明渡請求が否定されている裁判例がありますので、まずは否定例をいくつか紹介し、その後、肯定例についても紹介したいと思います。

 

否定例

 

東京地裁平成30年7月13日判決

「夫婦は同居して互いに協力扶助する義務を負うものであるから(民法752条)、夫婦が夫婦共同生活の場所を定めた場合において,その場所が夫婦の一方の所有する建物であるときは、他方は、その行使が権利の濫用に該当するような特段の事情がない限り、同建物に居住する権原を有すると解するべきである。したがって、夫婦の一方である甲が所有する建物に、同建物に対する共有持分権や使用借権等の使用収益する権利を有しない夫婦の他方である乙が居住する場合であっても、乙が同建物に居住することが権利の濫用に該当するような特段の事情のない限り、乙は、甲乙の婚姻関係が解消されない限り上記の夫婦間の扶助義務に基づいて同建物に居住する権原が認められるというべきである(甲乙の婚姻関係が円満である限りにおいて乙が同建物に居住できるといった反射的利益を享受するというものではない。)。」

 

→配偶者の一方が居住することについて権利濫用に該当するような特段の事情はないとして、他方配偶者からの建物明渡請求と居住期間中の賃料相当損害金請求をいずれも棄却。

 

※このケースは建物が配偶者とその父の共有であり、配偶者だけでなくその父も請求していましたが、裁判所は最高裁昭和63年5月20日判決を引用し、「共有者の一部の者から共有者の協議に基づかないで共有物を占有使用することを承認された第三者は、現にする占有がこれを承認した共有者の持分に基づくものと認められる限度で共有物を占有使用する権原を有するので、第三者の占有使用を承認しなかった共有者は上記第三者に対して当然には共有物の明渡しを請求することはできないと解するのが相当である」と述べ、本件では例外的に明け渡しを認めるべき特段の事情もないとして配偶者の父からの請求も退けています。

 

東京地裁平成25年2月28日判決

原告は、不貞及び悪意の遺棄をした有責配偶者であり、婚姻中の被告との同居期間が約21年であるのに対し、別居期間は約3年5か月間にすぎず、被告との間には子がなく、【原告の交際相手】との間に【原告と交際相手の間の認知済みの子】(今年19歳)がいることを考慮しても、原告が被告に対して現時点において裁判上の離婚請求をすることは信義則上許されないというべきである。
 そうすると、原告の被告に対する本訴明渡請求は、有責配偶者である夫が同居義務及び協力・扶助義務を負う妻に対して、婚姻中長きにわたって同居してきた本件建物を一方的に明け渡すよう請求するものであって、・・・原告の主張する事情を踏まえても,権利濫用として許されないものと解すべきである」。

 

→有責配偶者からの所有権に基づく建物明渡請求と居住期間中の賃料相当損害金請求を権利濫用として排斥。

 

※その他にも原告は、原告被告間には黙示の使用貸借契約が成立しており、原告がそれを解約したとして、予備的に使用貸借の解約も請求の根拠としていました。しかし、裁判所は「婚姻関係ないし被告の居住に関する問題が解決するまで、又は、これらの問題が解決するのに必要な相当な期間が経過するまで、特段の事情がない限り使用貸借契約を一方的に解約することはできない」として、本件では婚姻関係ないし被告の居住に関する問題が解決したわけでもなければ解決に必要な相当な期間が経過したともいえない、婚姻関係が完全に破綻して使用貸借契約の基礎となった信頼関係が失われたものともいえない、とし、その他、解約を正当化する特段の事情もないとして、こちらの主張も排斥しました。

 

東京地裁昭和62年2月24日判決

「夫婦が明示又は黙示に夫婦共同生活の場所を定めた場合において、その場所が夫婦の一方の所有する家屋であるときは、他方は、少なくとも夫婦の間においては、明示又は黙示の合意によつて右家屋を夫婦共同生活の場所とすることを廃止する等の特段の事由のない限り、右家屋に居住する権限を有すると解すべき」

 

→退去を求めた側は、相手は十分すぎる額の婚姻費用を得ているし婚姻関係も破綻しているとして明け渡しを主張したが、裁判所はそれらは特段の事情にはあたらないとして請求を棄却。

 

肯定例

 

東京地裁平成3年3月6日判決

「原告と被告とは平成元年一一月一三日以降別居状態にあることからしてその間の婚姻生活は既に破綻状態にあるものと認められ、今後の円満な婚姻生活を期待することはできないものといわざるを得ず、しかも、右に認定した事実によれば右婚姻生活を破綻状態に導いた原因ないし責任は専ら被告にあることが明らかというべきである。
 以上の認定判断に徴すれば、本訴において被告が本件建物についての居住権を主張することは権利の濫用に該当し到底許されないものといわなければならない。」

 

→婚姻関係が破綻状態にあることに加え、その破綻の原因が居住している側にある(収入を家に入れない、賭け事、暴力、男女関係など)として、居住権の主張は権利濫用と判断。

 

 

 以上のとおり、過去の裁判例では別居中の配偶者からの明け渡しの求めを否定している例がある一方で、居住者側に大きな有責性がある場合には明け渡しが認められている例もあります。

 

 今回紹介したような裁判例を前提にすると、居住者側に大きな問題があるケース(典型的にはDVなど)では明け渡しが認められるものの、別居に至った原因が請求者側にあることが明白な場合や、そこまでいかずとも居住者側に明確な落ち度がないケースだと別居中の退去要求は認められない可能性がありそうです。

 

 最終的には別居に至った原因や双方の有責性など諸般の事情を考慮して判断するという話になりそうですが、少なくとも所有者だから当然に退去させられるはずという単純な話ではないことは確かですので、この点が紛争となった場合には弁護士への相談をご検討いただければと思います。 

 

弁護士 平本丈之亮

 

 

2021年5月26日 | カテゴリー : 離婚, 離婚一般 | 投稿者 : 川上・吉江法律事務所

夫婦の一方が実質的夫婦共有財産から他方の債務を立て替えた場合、離婚後に裁判で返還を請求することはできるか?

 

 夫婦生活を営んでいると、夫婦のどちらかが相手のために支払いをするということは良くあることだと思いますが、その後に夫婦関係が破綻して離婚した場合、そのような結婚生活中の立替金を返してほしいという要望が出ることがあります。

 そこで今回は、この点について判断した裁判例をひとつご紹介したいと思います。

 

東京地裁令和2年7月9日判決

 この事案は、離婚した夫婦の一方が他方配偶者の負担する債務について特有財産から立替払いをしたとして、元配偶者にその分の返還を求めたというものですが、裁判所は以下のような一般論を示した上で、本件では立替金の原資が特有財産であると認められず(=夫婦共有財産が原資)、夫婦共有財産を原資とする立替金の清算は財産分与の問題として扱うべきものであるから返還請求することはできないとしました。

 

「夫婦の一方が婚姻期間中に実質的夫婦共有財産を原資として他方の債務を立て替えて支払った場合において、当該一方が離婚後に当該他方に対して民法702条1項の費用償還請求権又は不当利得返還請求権に基づいて立替金の返還を求めることは、当該離婚時における財産関係の清算のために法令に基づき当該他方に属する財産を当該一方へ給付することを求めるものであって、離婚に伴う財産分与として金員の支払を求めるものというほかない。」

 

 この裁判例がどこまで一般化できるものかは分かりませんが、個人的には、支払いの原資が夫婦共有財産だったとすると、その支払いがなく財産として残っていた場合には離婚の時点で財産分与の対象になることから、このようなものについては財産分与の問題として取り扱うのが妥当だと考えます。

 なお、この裁判例は、夫婦共有財産を原資として立て替え払いをした場合には財産分与の問題として扱うべきという判断をしたものですから、この裁判例を前提とすると、いわゆる特有財産を原資とした場合には、支払者は相手に対して直接返還請求ができるという結論になります。

 そのため、夫婦間の立替金を財産分与ではなく直接請求したいという場合には、請求者側において立替金の原資が特有財産であったことを積極的に主張立証していくことが必要になると思われます。

 

弁護士 平本丈之亮

2021年3月5日 | カテゴリー : 離婚一般 | 投稿者 : 川上・吉江法律事務所

夫婦間の金銭貸借と夫婦共有財産の関係について

 

 夫婦が離婚する場合には、残っている財産や負債だけではなく、過去の様々なお金のやり取りも含めて清算することがありますが、その中で問題となることがあるものが夫婦間でのお金の貸し借りです。

 そこで今回は、夫婦間のお金の貸し借りがあった場合に、離婚の際に、これがどのように扱われるのかについてお話します。

 

多くは財産分与その他の離婚条件の交渉時に同時に協議される

 このような貸し借りについては、他の財産の清算と同時に解決することが楽であるため、財産分与などの問題を扱うのと同時に話し合い、その中で清算されることが多いかと思います。

 

離婚協議等で解決できない場合

 しかしながら、借入の事実や現在の貸金残高などに認識の食い違いがあるなどの理由により、離婚時にまとめて解決できなかった場合、納得できなければ最終的には民事訴訟によって解決が図られることになります。

 

貸金の原資が夫婦共有財産だった場合は?

 ところで、このような訴訟の中では、そもそも金銭の授受があったかどうかや返済の約束があったのかどうか、返済の有無等が争点になると思われますが、そのほかの問題として、たとえば貸金の原資となったお金が夫婦共有財産だった場合、果たして貸金が成立するといえるのか、ということも問題となります。

 貸金の原資が夫婦共有財産だった場合、実質的には夫婦共有財産を相手に渡しただけとも思えるため、仮に貸金の形式を整えていたとしても金銭消費貸借は成立しないのではないか、というのがここでの問題意識ですが、この点については、以下のような裁判例が存在します。

 

東京地裁平成30年4月16日判決

「被告は、原告から交付を受けた金員は、夫婦の共有財産であると主張するところ、原告と被告は夫婦であり、証拠(原告本人,被告本人)によれば、被告は、収入を(全部か一部かはともかく)原告に渡し、原告は、被告から受領した金員と原告自身の収入から生活費を支出していたことが認められる。そうすると、被告が、原告から○○○円を借りたことを認める確認書で署名しているとはいえ、その原資が夫婦の婚姻後に形成された共有財産である場合には、被告は、当該共有財産を費消したにすぎないことになるから、原告の被告に対する貸金には当たらないことになる。
 したがって、上記金銭の授受が、原告の被告に対する貸金であるといえるためには、原資が原告の特有財産であることが必要である。」

 

※令和3年3月5日追記

東京地裁令和2年7月9日判決

「離婚に伴う財産分与は、法律上の夫婦の離婚時における財産関係の清算及び離婚後の扶養等のために、法令に基づき分与者に属する財産を相手方へ給付するものである。これに対し、本件貸付け1に係る金員の返還の法的根拠は契約であって、不当利得返還請求等のように法令に基づき当事者間の利得損失の清算を行うものではないから、本件貸付け1の原資が原告及び被告の実質的共有財産と認められる余地があると仮定しても、原告が被告に対して契約に基づきその返還を求めることは、その法的根拠を財産分与とは異にしており、本件離婚に伴う財産分与として金員の支払を求めるものとはいえない。本件貸付け1に係る貸金債権に基づく請求を認容しても、上記の事情が本件離婚に伴う財産分与において考慮されるから,当事者間の衡平を害することにならない。」

 

 平成30年の裁判例では、結局、借りたことを書面で確認した金額の一部については夫婦共有財産が原資であったとして、それを除いた部分に限って貸金が成立するという判断が下されています。

 この裁判例を前提にすると、夫婦間で貸し借りの形でお金のやりとりがあったとしても、その原資が夫婦共有財産であると判断された場合には貸金の返還が認められないことになりますので、夫婦間での貸し借りについては、単に借用書を作成するだけではなく、その原資が夫婦共有財産とは無関係のものであることについても明らかにする必要があることになります。

 他方、令和2年の裁判例では、契約によって成立する貸し借りの問題と財産分与は一応別の問題であり、その資金の出所が夫婦共有財産であるという事情は財産分与の中で検討すれば足りるというスタンスを取っていますので、原資が夫婦共有財産であるという事情は貸金請求の場面では反論として意味がないことになります。

 

貸金の成立が否定された場合、渡したお金の取り扱いはどうなる?

 このように、この点に関する裁判所の判断は分かれているようですが、もしも原資が夫婦共有財産であるため貸金は成立しないと判断された場合に渡したお金がどう扱われるかについては、渡したお金がそのまま、あるいは別の形で残っているのであれば、財産分与の対象財産となります。

 これに対して、渡したお金がもはや残っていない場合には、これを残っていると仮定して分与対象財産に含めることは難しいと思われますが、たとえばその使い道が浪費など問題のあるものだった場合には、その程度によっては寄与割合において考慮される余地はあると思います(たとえば東京高裁平成7年4月27日判決では、ゴルフ等の遊興に多額の支出をし,夫婦財産の形成及び増加にさほどの貢献をしていないことを一つの理由として、夫婦の分与割合に修正を施しています)。

 

弁護士 平本丈之亮

 

2020年9月15日 | カテゴリー : 離婚, 離婚一般 | 投稿者 : 川上・吉江法律事務所

離婚を考えたときに検討すべきポイントについて

 

 様々な理由で離婚を考えたとき、離婚が本当にできるのか、子どものことはどうなるのか、お金の問題はどうなのかなど、一度に色々考えなければならないことがあります。

 このような場合、とりあえず弁護士に相談してみるのも有効ですが、その前に、まずは自分自身である程度問題点を整理することができていれば、その後の進め方についても迷いが少なくなります。

 そこで今回は、離婚が頭によぎったら考えておくべきポイントにどのようなものがあるのかをお話しします。

 

【Point1 相手が離婚を承諾してくれる見込みはあるか】

 何はともあれ、ここがまずもって一番大事なポイントです。

 ここでどの程度の見込みがあるかどうかで、離婚の進め方が大きく変わる可能性があるからです。

 たとえば、離婚そのものについては応じてくれそうであれば、基本的な方針は協議離婚となりますし、そもそも相手が離婚に対して大きく抵抗することが予想される場合には、協議離婚については選択肢から外すかほどほどにしておき、早期に調停の申し立て、あるいは訴訟まで見据えて準備を整えておくなど、その後の方針が大きく変わります。

 

【Point2 子どもの親権や面会交流について】

 離婚自体の進め方について見通しを立てたら、次に考えるのは子どものことです。

 子どもがいない夫婦であれば関係ありませんが、子どもがいる夫婦の場合、離婚そのものやお金の問題よりもこの点を巡って紛争になるケースが非常に多いため、以下のような点について相手の希望を予想して今後の見通しや方針を立てておくことをお勧めします。

 

 1 親権 

①こちらが取得を希望するのかそれとも相手に委ねるのか

 

②親権を希望した場合には取得できる可能性がどの程度あるのか(この点は弁護士への相談を推奨します。)

 

 2 面会交流 

①親権を相手に委ねる場合

 この場合、面会交流についてどのような取り決めを希望するかを考えておきます。

 具体的には、月の面会回数、1回の面会時間の目安、子どもの受渡方法、学校等の行事の取り扱いなどについてです。

 

②親権を希望する側

 この場合、相手が望むと思われる面会交流についてどのようなスタンスで臨むのか、あらかじめ検討しておくことが有益です。

 

【Point3 お金について】

 次に検討するのは、離婚に伴うお金の問題です。

 お金の問題として考えておくことは、概ね以下のようなものがあります。

 

 1 婚姻費用 

①婚姻費用を請求する側

 離婚成立までどの程度かかるかによりますが、話し合いが長引いたり調停などの手続が考えられる場合には当面の生活費として婚姻費用の請求が重要になります。

 そのため、婚姻費用としてどの程度の金額を望めるのか、どのような方法で請求するべきかなどについてはあらかじめ検討しておいた方が良いと思います。

 

②婚姻費用を支払う側

 他方、婚姻費用を支払うことになる側も、いつからいつまで、毎月いくら支払う可能性があるのかについて目途を立てておくことがその後の離婚の進め方に影響しますので、検討しておく必要があります。

 

 2 養育費 

①親権を希望する側

 養育費としてどの程度の金額を望めるかについては、離婚を切り出すタイミングにも影響しますので、必ず検討しておくべきポイントです。

 

②親権を委ねる側

 養育費を支払うことになる側も、いくら支払う必要があるのかを把握しておくと離婚を切り出す適切なタイミングを計ることができますので、検討しておくと良いポイントです。

 

 3 財産分与 

①請求する側

 この場合、相手にどの程度の資産があるのかや証拠の確保など、事前に検討しておくべきポイントがあります。

 証拠の確保などはあとでリカバリーが困難になることもありますので、財産分与を希望する場合にはできればアクションを起こす前の段階で弁護士へご相談ください。

 

②請求されることが予想される側

 この場合、実際に財産分与を求められたらどの程度の負担を覚悟しなければならないかを検討しておかなければ、離婚後の生計維持に支障を生じる可能性がありますので、あらかじめ試算しておく必要があります。

 

 4 慰謝料 

①請求する側

 何を根拠に慰謝料を請求するのか、その理由が本当に慰謝料の根拠となるのか、証拠はどの程度あるのか、望める金額はどの程度か等検討すべき点は多くありますが、慰謝料についてはご本人が検討しても的確に判断することは難しいところですので、弁護士への相談をお勧めします。

 

②請求される可能性のある側

 このケースでは、そもそも慰謝料の金額よりも有責配偶者として離婚自体が否定される可能性がどの程度あるかを検討しておく必要がありますので、自分に非があると考える場合にはその点も含めて慎重に検討しておくべきです。

 

 5 年金分割 

①請求する側

 年金分割を求めるには、あらかじめ必要な書類を取り付けておくことや合意方法に気を付けるべき点がありますので、事前の検討が有効です。

 

②請求されることが予想される側

 年金分割においてどの程度のものが分割されるかを検討しておくことは有益ですが、婚姻期間が短いようなケースでは請求されないこともありますし、年金分割の按分割合について争うことは困難な場合も多いため、他の検討事項に比べれば優先度は低くなります。

 

 離婚を考えた場合には概ねこのような視点で状況を整理しておくと、いざ実行に移そうと思った場合にどこが問題になりそうか、ある程度クリアになると思いますので、参考にしていただければ幸いです。

 

弁護士 平本丈之亮

 

2020年6月14日 | カテゴリー : 離婚, 離婚一般 | 投稿者 : 川上・吉江法律事務所

協議離婚と公正証書

 

 離婚の手続には、大きく分けると、①協議離婚、②調停離婚、③裁判離婚の3種類がありますが、このうち、世の中で最も利用されているのは協議離婚です。

 

 協議離婚が広く利用されるのは費用や時間の点からみて他の2つよりもコストパフォーマンスに優れているからですが、場合によっては協議内容を「公正証書」の形にしておくことが望ましいことがあります。

 

 そこで今回は、協議離婚と公正証書について詳しくお話ししてみたいと思います。

 

離婚で公正証書を作るメリット

金銭の支払いについて強制執行できる

 

 離婚協議書を公正証書としておくことのメリットとしてよく言われるのは、金銭の支払いについて強制執行できるという点です。

 

 養育費・財産分与・慰謝料など一定の金銭の支払いを合意する場合、不払いがあっても当事者間での離婚協議書だけでは強制執行することができず、強制執行に着手する前に別途裁判所の手続きが必要になりますが、これをいちいち踏まなくても良くなるのが一番のメリットです。

 

 【強制執行認諾文言が必要】 

 もっとも、公正証書であれば必ず強制執行できるわけではなく、公正証書の中に、約束違反があった場合には直ちに強制執行されても異議はない旨の文言を盛り込む必要があります(これを「強制執行認諾文言」と言います)。

 

単独で登記手続はできないが、公正証書にする意味はある

 

 財産分与として不動産の名義を変更することがありますが、これを公正証書の形で合意しても単独で名義変更することはできず、元夫婦が共同して申請する必要があります。

 

 そのため、相手が約束を守らなかった場合は公正証書によって登記手続はできませんので訴訟によって名義変更を求めることになります。

 

 そうすると、不動産の財産分与を公正証書にしておく意味はないと思われるかもしれませんが、公正証書は公証人が当事者の意思を確認して作成するものであり一般的に信用性の高い文書とみなされているため、裁判になったとしても脅迫があったなどと争うことは難しく、そのような争いを防ぐうえで公正証書にしておく意味はあります。

 

年金分割に使うことができる

 

 また、年金分割を求める場合にも公正証書を作る意味はあります。

 

 年金分割をするにはいくつか方法があり、①年金事務所等に双方が出向いて手続きをする方法、②年金分割に関する合意書に公証人の認証をもらい、これを用いる方法、③年金分割の合意を公正証書にする方法、④裁判所の調停・審判を行い、調停調書や審判書で手続きをする方法、があります。

 

 公正証書はこの4つの方法のうちの1つであり、離婚協議書を公正証書の形にするときに盛り込むことが多いやり方です。

 

紛争の蒸し返しを防止することが期待できる

 

 離婚は感情的な問題が絡むため、ケースによっては離婚が成立した後もトラブルに発展することがありますが、公正証書によって離婚条件を明確にし、公正証書に記載したもの以外は互いに請求しないという条項(清算条項)を盛り込むくことにより、少なくとも経済的な側面(財産分与や慰謝料など)については解決が図られ、追加請求などのトラブルを防ぐ効果が期待できます。

 

 当事者間での離婚協議書でもそのような効果はありますが、無理矢理合意させられた等といった理由で協議書の効力を争われることもあり、あらかじめ信用性の高い公正証書にしておくことでそのような争いを防げる可能性が高まります。

 

よくある誤解

 このように、公正証書にはメリットがある一方、決して万能ではなく、公正証書について以下のような誤解をなさっている方もいらっしゃいます。

 

面会交流の強制執行はできない

 

 先ほど述べたとおり、公正証書で強制執行できるのは金銭の支払いに関するものであるため、公正証書で面会交流についての取り決めをし、これが果たされなかったとしても強制執行はできません。

 

強制執行そのものは裁判所での申立が必要

 

 これもよくある誤解ですが、公正証書を作成したからといって、不払いの場合に強制執行(差押え)が自動的にされるというわけではなく、差し押さえる財産を調査し、別途裁判所に対して強制執行の申立をしなければなりません(これは調停や裁判でも同じです)。

 

 ただ、全く文書がなかったり、当事者間で作った離婚協議書だけしかないという場合には、強制執行の前段階として裁判所での手続が必要になるため、先ほど述べたとおりここを省けるというのが公正証書の意味となります。

 

不動産について単独で名義変更できない

 

 これは先ほどお話ししたとおりです。

 

公正証書で取り決めた内容を変更することはできるのか?

 このように、公正証書には強い効力が認められますが、一旦、公正証書で取り決めた内容を後で変更することはできるのでしょうか?

 

・一方的な変更は難しい

 

 先ほど述べたとおり、公正証書は信用性の高い文書とされていますので、詐欺や強迫などがあったとして後で内容を争うのは困難です。

 

・当事者が合意してやり直すことは可能

 

 他方で、当事者が改めて合意し直して内容を変更することは可能です。

 

 ただし、財産が一旦移転してしまった場合、これを再度移動するとなると、単なる贈与であると見なされて税金問題が生じる可能性もあるため、多額の財産移動があった場合には注意が必要と思われます。

 

 これに対して、養育費について将来支払われる金額を合意で変更するのは特段問題ありません。

 

・養育費は事情変更によって変更されることはある

 

 また、当事者間で合意ができなかった場合でも、養育費については、公正証書作成後の事情変更によって金額が変更される場合があります(東京高裁平成28年7月8日決定)。

 

 たとえば、養育費を受け取る側が再婚し、再婚相手と子どもを養子縁組させた場合や、支払う側の収入が大幅に減ってしまったような場合などには、公正証書で取り決めた金額が変わる可能性があります。

 

公正証書は必ず作った方が良いのか?

 以上のように、公正証書には限界はあるものの、夫婦双方に一定のメリットがあります。

 

 もっとも、公正証書は必ず作らなければならないものではありませんので、たとえば子どもがおらず、財産分与・慰謝料・年金分割等も問題にならないのであれば作る必要はありません。

 

 また、双方が冷静に話し合いができ、相手の人格や社会的地位等から約束を守ることが期待できる場合や、双方に弁護士がついて協議を行い、支払いも1回で済むようなシンプルなケースであれば、当事者間での離婚協議書の作成にとどめておくことも考えられます。

 

 離婚を進めるには、単に条件をどうするかというだけではなく、その条件をきちんと守らせるにはどうしたらよいか、離婚が成立した後のトラブルを避けるにはどういう取り決めにしたら良いかなどいろいろな検討事項があり、公正証書を作るべきかどうかも人によって異なります。

 

 また、公正証書は当事者間での離婚協議書よりも強い効力が認められているため、一旦合意した後で内容を覆すのは困難な場合が多いため、公正証書を作るかどうか迷った場合には、男女問わず弁護士への相談をご検討ください。

 

弁護士 平本丈之亮

 

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2020年5月20日 | カテゴリー : 離婚, 離婚一般 | 投稿者 : 川上・吉江法律事務所

離婚調停に弁護士は必要か?

 

 離婚調停を考えている方や相手方から離婚調停を申し立てられた方からのご相談の際によく聞かれるのが、弁護士を頼んだ方がよいかというものです。

 

 そこで今回は、離婚調停と弁護士への依頼をテーマにお話してみたいと思います。

 

絶対に必要ということはない

 離婚調停は当事者だけで手続を進められるように書類の書き方や裁判所での受付体制が整っていますし、実際にご自分で対応して解決されている方も多くいらっしゃいますので、どのような場合でも弁護士が必要というわけではありません。

 

 そのため、離婚調停に弁護士が必要かというご質問を受けた場合には、弁護士をつけずに離婚調停を行っている方も多いこと、要所要所で弁護士からアドバイスを受けながら離婚調停そのものはご自分で対応されている方もいらっしゃること、をお伝えするようにしています。

 

弁護士への依頼が有効なケースもある

 もっとも、たとえば以下のよう場合においては弁護士への依頼が有効と思われますので、依頼を検討されても良いと考えます。

 

協議すべき事柄が多岐にわたる場合

 

 養育費、慰謝料、財産分与、年金分割など協議事項が多い場合については、調停委員の力量に左右される部分もあるため弁護士が必須とまではいえないものの、そもそも話し合うべき事柄が多いため、お互いの言い分や必要な資料を整理して提出するだけでかなりの時間を費やすことがあります。

 

 調停期日は基本的に1~1ヶ月半に1回程度しか入りませんので、具体的な話し合いに入る前の準備だけで期日が繰り返されて解決が遅くなることがあり、当初から弁護士が関与して、うまく交通整理しながら手続を進めることで無駄な時間を減らせる可能性があります。

 

親権について争いがある事案

 

 この場合はそもそも調停で解決できず訴訟に移行する可能性も高いケースですが、弁護士が親権者の適格性を適切に主張した結果、相手方を説得して解決できる場合もあります。

 

 また、たとえ調停がまとまらなくても、調停段階で相手方の考えがある程度わかっていれば、後の訴訟に備えて対策を検討しておくことも可能となりますので、弁護士の関与が有効な場面です(はじめから訴訟が視野に入っているなら、調停の段階から弁護士を関与させた方がスムーズに訴訟に移行できるという面もあります)。

 

財産分与について、財産の範囲や評価、分与割合などに争いがある場合

 

 

慰謝料について不相応な提案がなされている場合

 

 ③④のような場合では、適正な金額をもとに合理的な話し合いを進めるうえで弁護士の知識・経験が有効なケースと思われます。

 

書類作成や資料整理の時間が取れなかったり苦手な場合

 

 これは、主にご本人の負担の軽減を目的に弁護士を利用する場合です。

 

 離婚調停では、申立書等の作成作業や、必要な書類を整理して適切に提出することを求められる場面がありますが、仕事等で時間がとれず十分に対応することが難しかったり、そのような作業が得意ではない場合には弁護士に代行してもらうことが有効です。

 

要望を伝えたり決断することに不安がある場合

 

 調停期日では相手方や調停委員から様々な要望や意見が出され、それに対して判断したり、反対にこちら側の要望を適切に伝えたるために工夫が必要となる場合がありますが、そのすべてを自分だけですることが不安な場合にも弁護士を関与させた方が良い事案といえます。

 

法律的に妥当な条件かをきちんと検討した上で離婚したい場合

 

 離婚調停はあくまで話し合いで解決を目指す手続であり、どちらが正しいかを決める手続ではないため、客観的に見れば必ずしも妥当な離婚条件ではなかったとしても、当事者双方が合意すれば原則として調停は成立することになります。

 

 しかし、後になってから離婚調停で取り決めた内容が不利な内容であったことが分かったとしても、やり直しは困難です。

 

 また、調停委員は中立な立場であり、立場上、どちらか一方に有利になるような働きかけはできませんので、調停中に協議されている離婚条件が妥当かどうかについてアドバイスを期待することはできません。

 

 そのため、離婚条件の妥当性について自分で調べたり判断することが難しく、かつ、この点をきちんと検討し納得した上で離婚したいという場合にも、弁護士を関与させた方が良いと思います。

 

相手方が復縁について望みを持っている場合

 

 弁護士をつけることによって離婚の意思が固いことを相手方に示すことができるため、復縁を諦めてもらい、離婚の方向に流れを持っていく一つの材料として弁護士を活用する方法です。

 

相手方に大きな問題がある場合(特にDV事案)

 

 DV事案など相手方に問題が多い事案では、依頼者の安全を図りながら慎重に手続を進める必要がありますし、不調に終わった場合の訴訟も見据えた上での対応が必要になるため、調停段階から弁護士が関与した方が良いケースであると思われます。

 

 なお、DV事案については、現在は各地の相談窓口が充実してきており、各相談窓口と弁護士との連携も進んできていますので、離婚についてアクションを起こす前には、まずはどのような進め方をしたら良いかを事前に十分相談することが望ましいと思います(場合によっては関係先の援助を得てシェルターへの避難や保護命令の申し立てなどの事前措置を講じた方が良い場合があるため)。

 

10相手に弁護士がついている場合

 

 相手が弁護士に依頼した場合、法律知識の差から調停で不利な流れになることは否定できません。

 

 間に調停委員が入るため協議離婚に比べればまだ良いですが、協議すべき事項について法律上の問題が生じた場合に、相手の弁護士が述べる内容が妥当なものかどうかを自分だけで判断することは難しく、先ほど述べたとおり調停委員も中立でありこちらの味方ではないため、適切にアドバイスできる弁護士が身近に板方が良い場面です。

 

 

夫婦関係の調停で弁護士を利用した人の割合は?

 2019年版の日弁連の統計資料によると、2018年に離婚調停と夫婦円満調整調停において申立人と相手方のどちらかに弁護士がついたケース、双方に弁護士がついたケースを合わせると約51.7%のケースで弁護士が関与していたとのことですので、夫婦間の関係を取り扱う調停においては、相当数、弁護士の利用が進んでいるようです。

 

 

 以上のとおり、離婚調停の段階からでも弁護士に依頼することが有効と思われる場面はありますが、他方で、訴訟から依頼するのに比べて費用がかさむ場合があることは否定できません。

 

 そのため、離婚調停の段階で弁護士に依頼するかどうかは費用との兼ね合いで決めざるを得ない面がありますが、そもそもご自分のケースで弁護士に依頼する必要があるかどうかを判断すること自体が簡単なことではありませんので、実際に依頼するかどうかは別として、判断に迷われたときはまずは相談だけでも受けてみることをお勧めしたいと思います。

 

 また、弁護士へ依頼するとそれなりに長い付き合いになるため、弁護士と依頼者の相性は非常に重要なポイントです。

 

 したがって、依頼を具体的に検討し始めたら、場合によっては複数の弁護士へ相談してみて、自分にとって一番合う(信頼できる)と思える弁護士を探してみることも考えて良いと思います。

 

弁護士 平本丈之亮

 

2020年3月23日 | カテゴリー : 離婚, 離婚一般 | 投稿者 : 川上・吉江法律事務所